MSWの仕事について

日本語で医療ソーシャルワーカーというMSWの仕事は、法律上特に定めがありません。病院によっては、医療相談員という名称で働いている人もいます。MSWになる法的な資格も特にありませんが、社会福祉士または精神保健福祉士の資格を条件に挙げている職場が多いです。また、看護師やケアマネージャーなどの資格があれば、MSWとして採用しているところもあります。

仕事内容は多岐にわたり、入院中の患者の精神的な悩みの解決のサポートが中心です。その他、退院に向けた準備などの相談に対応したり、退院しても介護やリハビリが必要な場合の対策を考えたり、社会復帰を支援したりすることもあるでしょう。介護保険や健康保険、年金制度利用に関するサポートも行うため、非常に幅広い知識が必要です。ちなみに、これらの制度はときに大きく改革され、正しい知識を持ち続けることは容易ではありません。

MSWの難しい部分は、患者本人が何を望んでいるのかを把握し、それを実現するために動かなければいけない点です。患者の精神状態を把握しながら、どのような制度を利用すればいいのかを選択していきます。そのため、医療制度や福祉制度に関わる法律は、当然熟知している必要があるでしょう。関係者への連絡事項が多く、コミュニケーション力も欠かせませんが、それだけにやりがいも大きいです。さらなる高齢化が予想されている日本では、MSWは重要度が増していく仕事と言えるでしょう。